不妊外来クリニック
鉄骨造平屋建て
コンセプト
不妊外来クリニックの新築計画です。
訪れる利用者は不妊に悩む夫婦、もしくは女性1人がほとんどで、扱う診療内容上、比較的待ち時間の長い診療科です。
また風邪やケガを診てもらうこととは異なり、検査内容は身体精神に負担がかかるものが多く、検査結果を待つ間も気が重くなりがちな診療科です。
そのような場所であるので、この建物に通うことを意識する際に、冷たい施設然としたイメージを持たせないように全体デザインに気を遣いました。
お気に入りのカフェにでも行くようなイメージを持ってもらえることを意識して、内外装をデザインをしています。
木の素材感を大切にした外観デザイン
外観は木とガラスで構成しています。
色の異なる木板をランダムに張ることで、自然界の有機的な変化を外観デザインの主軸に取り入れています。
一方で内部空間が閉鎖的にならないように、ガラス面を多く用いて開放感を演出しています。外から中が見えにくいよう植栽や目線高さの不透明ガラスのパーティションなどのレイヤーを重ねることで、プライバシーを確保しています。
深く飛び出た大庇は、送り迎えの際の待機場所、付添人の喫煙場所、長い待ち時間の気晴らしのための休憩場所など、多様な用途に利用することができます。
心地よく時間を過ごすことできる『イバショ』
待合スぺースは椅子を並べるだけの従来型から一線を画し、自分だけの『イバショ』を見つけることができるよう設計しています。
カフェのようにカウンター席、テーブル席、ソファ席を選ぶことができ、それぞれテレビに近い席、テレビから離れてBGMを楽しむことものできる席など、細かくエリアを分けています。
雑誌のレパートリーを充実させ、セルフの無料挽きたてコーヒーマシンなどドリンク類も準備することで、順番を待つことが苦痛とならない『イバショ』づくりを目指しています。
きっとお気に入りの『イバショ』が見つかることでしょう。